活動報告

国会活動/高額療養費制度の見直しと患者の現実

2026.03.09
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今日は高額療養費制度について、全がん連の天野理事長をはじめ患者団体の皆さまと、川村雄大参議院議員と共に意見交換を行いました。

今回の政府案では医療費抑制として約2450億円の効果が見込まれていますが驚くべきことは、そのうち約1070億円は受診抑制、つまり「患者さんが治療を諦める事」を見込んでの試算になっています。

例えば年収650万〜770万円の区分では、月額上限が現在の8万100円から11万400円へと約38%増加します。WHOが定義する「破滅的医療支出(家計の支払い能力の40%を超える医療費)」に該当する患者が大幅に増える事も指摘されていますし、特に子育て世帯への経済的影響は極めて大きいと思います。

会議ではさらに年間上限制度が患者申告による償還払いとなる見込みで、重い病気と闘う方ほど手続きが困難になる現実も明らかになりました。現場を知っていれば、この仕組みがどれほど患者さんに絶望をもたらすか、容易に想像出来るはずです。

社会保障の原則は、「小さなリスクは自助、大きなリスクは共助、公助で支える」ということです。がんや難病といった人生最大のリスクを社会で支える仕組みの根幹が高額療養費制度のはずです。この仕組みを弱めることは、暮らしの安心を奪うことに直結します。

私は臨床現場では、がんの治療方針は効果と副作用のバランスやスケジュール等を考慮して患者さん、ご家族と話し合って決めていました。

しかし、これからは患者さんの経済状態も考慮する必要があります。そういう社会になりつつある事をどれだけの国民が理解し、納得できているのか。政府はごまかす事なく国民への丁寧な説明と、細かい制度上の配慮をすべきと思います。

今、この瞬間には高額療養費制度を利用していない人にはピンと来ない話かもしれません。しかし2人に1人はがんに罹患する時代。自分や家族も含めれば生涯、無関係でいられる人はいないと思います。

皆が安心して治療を受けられる社会を守るため、国会の場で制度の改善と負担増の抑制を強く求めたいと思います。